お茶の歴史

お茶の歴史⑥

投稿日:2017年4月10日 更新日:

お茶の健康効果が次々に明らかになっている一方で、家庭でも、急須で丁寧にお茶をいれる習慣が減っています。お茶を飲む習慣は徐々に日本 から失われつつあります。日本での緑茶の生産量と、国内消費量も減少傾向にあります。

お茶を毎日飲むだけで、びっくりするくらいの健康効果があるのです。

お茶の歴史⑥

日本におけるお茶の飲料化

コンビニエンスストアや自動販売機などで、 すぐに買えるペットボトル入りやカン入りのお茶は、今から30年くらい前に日本で初めて開発さ れました。家でお湯を沸かし、急須でいれて飲むものだったお茶が、いつでもどこでも楽しめる飲み物に変わりました。

 

1950 年代後半~60年代にかけて、コーラなどの炭酸飲料、缶コーヒーをはじめとする缶飲料の発売、その後、70年代はファーストフード、コンビニエンスストア、自動販売機の誕生、普及によって食の多様化、洋風化とともに、“飲料の多様化、洋風化”も急激に進んでいきました。

このような中で、急須でいれるという手間のかかる緑茶は、若い世代を中心に日本人の生活から次第に遠ざかっていき、1975年頃から緑茶(リーフ)市場そのものが、急激に勢いを失っていきました。

一方で、油っこい食事に最適でしかも何杯でも飲めるお茶として“烏龍茶”が注目され始め、1979年には中国の烏龍茶を日本人向けにアレンジして製品化、烏龍茶の一大ブームを起こしました。1980年に緑茶より先に烏龍茶の飲料「缶入り烏龍茶」の販売。ここに、日本におけるお茶(無糖茶)の飲料化の歴史が幕を開けました。

烏龍茶の飲料化してから、5年後(1985年)に、緑茶の飲料化を成功させ、「缶入り煎茶」を発売。これによって、それまで家庭で、急須でいれて飲むというインドア飲料だった緑茶を“いつでもどこでも飲みたいときに飲める”という簡便性や携帯性を備えたアウトドア飲料として世に送り出し、その後の日本の食文化に大きな影響を与えました。

缶からペットボトルへ

1990年に大容量の、1996年に500mlサイズの小容量のペットボトル入り緑茶飲料が登場すると、緑茶飲料の主要容器は缶からペットボトルに、移行していきました。これは、キャップができるというペットボトルの利便性により飲用シーンが広がったためと考えられます。

ペットボトル入り緑茶飲料が普及することで、特に夏季の緑茶飲料の消費量が拡大しました。そこで、冬季の緑茶飲料の消費量拡大に目が向けられることになります。

当時、温かい緑茶飲料の主流は缶でしたが、熱くなりすぎて飲みづらいという声が聞かれていました。そこで、通常のペットボトルとは異なる、そのまま温めることができるペットボトル入り緑茶飲料が2000年、発売されました。

最近はオレンジ色のキャップのホットペットボトルが出回っています。これも世界初。これはフランスの容器メーカーの技術で、もとは「酸素の透過率が低いこのペットボトルで賞味期限を長く延ばせる」という提案でした。しかし、いくら賞味期限が伸ばせるからといって、1年も2年も前に製造されたものを日本人が飲むはずがない。そのときに「酸素の透過率が低いのであれば、ホットにできないか」と用途を転換したのです。それは飲まれる場面をさらに広げました。今では釣り人の必需品ですし、屋外のスポーツ観戦にも、もってこいです。

緑茶飲料

1980年代に誕生した緑茶飲料は今では日本人の生活に定着し、現在、国民1人当たりにすると年間で約92リットル飲まれるまでに浸透しました。お茶は、その時代の文化や生活に合ったスタイルを取り入れながら、日本の文化のひとつとして受け継がれています。

抽出した緑茶をそのままにしておくと、数時間後には褐変し本来の香味を失ってしまいます。これは茶の主成分カテキンが酸化するためで、緑茶飲料を缶に詰めて製品化する際の課題でした。

さまざまな試行錯誤のうえ、缶の中に窒素ガスを噴射し酸素を追い出す方法により、酸化を抑えて自然のままの味わいで製品化することに成功しました。

 

ペットボトル入りのお茶は、 アメリカや中国でも親しまれている。 中国では、砂糖入りのあまいお茶も売られていて、 ジュースのように飲まれている。

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